インフル豚とは豚インフルエンザの略称で、豚の間で流行する感染症の一種です。豚は人と鳥のA型インフルエンザウイルスに感染しやすく、発熱などの人間と似た一般症状を引き起こします。現在のところインフル豚に治療薬は存在せず、特別に効果的な治療法はないため、症状が治まるまで対症療法を行います。死亡率は1%以下と予後は良好ですが、肺炎にまで進行してしまうと子供の豚は生命が脅かされる危険性があります。
インフル豚と関係があるインフルエンザに、2009年4月に初めてヒトへの感染が確認された、H1N1新型インフルエンザウイルスが存在します。北米大陸で初めて人間の感染者が発生したインフルエンザで、周囲の国にも通常の季節性インフルエンザウイルス同じようにして広がっていき、多くの感染者を出しました。
このウイルスは当初、豚インフルエンザとの関連性が疑われました。臨床検査で新型ウイルスの遺伝子を調べたところ、北米の豚によく発生するインフルエンザウイルスに極めて似ていたからです。そのため、インフル豚が何らかの変異で人間にも感染するようになったかと考えられましたが、さらに詳しい調査を行うと、この新型ウイルスは北米の豚の間で流行するものとは異なることが判明しました。新型ウイルスはヨーロッパやアジアで豚に感染するウイルスから2つの遺伝子と、トリに感染する遺伝子と、ヒトに感染する遺伝子を持っており、研究者は4つの型が合わさり結びつく事で変異したウイルスと判断しました。
当然ながらウイルスは人の感染者から飛沫感染や接触感染で伝染するので、豚肉を食べたり、豚肉から作られたものを食べてもこの新型のH1N1ウイルスに感染することはありません。
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