スペインかぜとは、1918年から1919年にかけて世界中で大流行した感染症のことを言います。
その原因となったのはA型インフルエンザウイルスでしたが、当時の医学では病原体が特定できず、正体不明の風邪と認識されたためこのような名称で呼ばれるようになりました。
最初の流行が確認されたのは1918年3月、アメリカ北西部においてでした。
当時は第一次世界大戦の真っ只中であったため、アメリカ軍の派兵とともにヨーロッパに飛び火し、多数の死者を出しました。
このとき中立国であったスペインで被害が大々的に報じられたため、「スペイン」の名称がつくことになりました。
その後1918年秋、1919年春にも大流行があり、同年秋以降にようやく沈静化しました。
一説によれば、この大流行のせいで両軍の兵士に多数の死者が出たことが戦争の終結を早めたともいわれています。
スペインかぜの名が今でもよく知られているのは、これが記録にある限り人類史上初めてのインフルエンザの大流行であったためです。
被害は甚大で、全世界で約2,000万人(1,000万人説、5,000万人説などもある)の死亡者を出したといわれています。
日本においても約38万人が死亡したとの報告がなされています。
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